こんにちは!中島英摩です。
今回はわたしの今年のトレイルランニングシーズン前半について紹介したいと思います。
トレイルランニングのレースシーズンっていつ?
トレイルランニングのレースは主に春~初夏と秋に多く開催されています。夏場はあまりないんです。なぜなら、きっと、暑いから(笑)それから、やはり夏山登山のピークは登山客が多いことなどもあるんだと思います。わたしは1年のレーススケジュールを考える時にだいたい前半と後半に分けて考えています。
たいして速いわけでもないのでレース思考ではないですが、とはいえトレイルランニングの取材や記事が多いので年に数回はレースに出ています。トレイルランニング繋がりの友人に会って交流できる場でもあります。出たいレースを考えるのもそれはそれで楽しいものです。
第一回大会フリーク!第一回ASO ROUND TRAILに出走
今年の私のシーズン前半ですが、インパクトが大きいものとしてはASO ROUND TRAILというレースに出てきました。
2016年にプレ大会があり、今年が第一回でした。“ASO”という名前のとおり、熊本の阿蘇山の周りをラウンド(周回)する108kmのロングレースです。トレイルランニングレースを自分で走ってレポートすることからライターを始めたわたしは、第一回大会に出るのが大好きだったりします。なぜなら、まずは未知なる挑戦にものすごくワクワクするということ。もう一つは、ロングレースは特に事前情報がないものはどうしてもエントリーに躊躇する人が多いため、第一回こそ情報発信のできる自分が出走してレポートを書き、それを読んで出てみたい!自分にも完走できるかも!楽しそう!と感じてもらえたら、2回目以降にエントリーする人の参考になったら嬉しいなと思うのです。
熊本地震で多くの被害に遭った南阿蘇。スタート会場の周辺もまだその痕は残っていて、隆起した道路や運休している静まり返った路線、崩れてしまったままの家屋がありました。きっと開催に辿り着くまで想像を絶する苦労があったと思います。走らせてもらえることの有難さを胸に留めながら参加しました。
先に言っちゃおうと思います。最高です。いままで出たレースのなかでも5本の指には入る興奮のレースでした。とにかく、とにかく景色がものすごく良いんです。スケールがすごいんです。見晴らしが最高なんです。
108kmという距離は決して短くありません。前半には走らなければならない牧草地やダートも多く、多くの選手が足を随分使い切った状態で挑む後半には悶えるような山岳区間が待ち構えています。その変わりゆくトレイルもまた飽きることなく楽しませてくれるのです。
この時は思った以上に調子が良く、夜間に居眠りしながら歩いたりエイドで仮眠したりしつつも、25時間とすこしで完走することができました。女子15位、男女総合でも2桁台とわたしにしては稀にみるちょっと嬉しい結果でした。
レースがレースである必要はない?
そのほかには4月から6月の間に100km近いロングを2本走りました。レースではありません。仲間内のみで一緒に長距離にチャレンジするイベントのようなものです。どちらも100マイル=160kmです。1つ目は富士山の周りをほぼロードでぐるっと一周するもの。90kmあたりでどうにも具合が悪くて途中で止めました。
もう1つは多摩川沿いを羽田から上流に向けて高水山まで走り、再び羽田まで折り返す100マイルのうちの90kmを参加者のペーサーとして走りました。
国内にロングレースが増えてきてはいますが、参加資格があったり、クリック合戦や抽選だったりとなかなか走りたいと思ってもその機会に恵まれないなんてこともあります。でも、長距離走りたいのであれば、レースである必要はあるのでしょうか?いつでも、走りたいところを走りたいだけ走り続ければ良い。そんなことを教えてくれたのが、これらのグループランを主催するベテランの先輩たち、参加する仲間たちです。
この考え方が私はとても好きで、昨夏は一人で100km走ってみたりもしました。レースではないわけで、いつ止めてもいい中で走り続ける。そうやって自分が走ることが好きなんだとじんわりと味わいたいのかもしれません。それ以来距離への恐怖感や焦燥感は随分と軽減されて、「速くはないけど走り続けることができる」自身へと繋がりました。
3ヶ月でロング3本走ると身体はどうなったのか?
2週間ごとに100km近い距離を連続で走ったのですが、レース以外の平日はあまり追い込んだ練習や長距離は控えてコンスタントに5~15kmを走るに留めたのがよかったのか?実は特に大きな怪我も故障もなく、いままでになく好調な状態でシーズン前半を終えることができたのです。だらだら走っていたからですかね(笑)
ただ、3本終わる頃にはさすがにちょっと疲労感があり、それが最も顕著に表れたのが内臓でした。レース中に食べるものにはできるだけ気を使っていても、では普段の食べるものに気をつかえているか?身体はトレーニングしたりリカバリーしたりして良いコンディションを作ろうとするのに、内臓をレース前後で良いコンディションにしようという意識ができているだろうか?
それが本番に必ず影響するのがロングなんじゃないかなと。やっぱり日頃から身体にいいものを意識して内臓を良い状態にすることが、結局レースで本領を発揮するのだと教えてくれた人がいたことを思い出し、納得した上半期になりました。シーズン後半に向けて良い気付きを得ることができました。
次回はシーズン前半と後半のちょうどその間、夏山縦走について紹介したいと思います。
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Emma Nakajima –中島 英摩-
OUTDOOR Writer & PR Plannner
登山、トレイルランニングを中心にアウトドアアクティビティをライフワークにフリーランスとして活動。通年を通しての登山、トレイルランニングは海外レースなどにも挑戦。フランス、イタリア、スイスを巡る100マイルレースUTMB(Ultra-trail du Mont-Blanc)なども完走している。