こんにちは。
ORGANIQアンバサダーでドクターランナーの諏訪です。
前回記事に関連した続編(?)のような内容です。
前回記事はこちら
→【ランナーが夏の時期に注意すべきコト】
皆様は夏場の練習で工夫している点はありますでしょうか?
私は蒸し暑さで有名な“海なし県 群馬”に住んでいることもあり、試行錯誤しながら暑いこの時期に適した練習を模索しています。
その中で主観的に体験的にオススメと思われる3つの練習方法を提案させていただきます。
基本的な考え方としましては暑さ対策の『涼』を求めての練習、また短時間集中して、パッと切り上げる練習です。
A) 峠走・トレイルラン
→標高の高いところは気温も低くなりますし、さらに木陰の多いコースを選べばとても走りやすくなります。
アップダウンで脚を効率的に鍛えることができますが、知っておくべき注意点がたくさんありますので、思いつくものを箇条書きにします。
- 着地時に平地では体重の3倍、下りでは(傾斜やスピードによるが)5倍以上の衝撃がかかる
- 足底~足関節・膝関節・股関節・腰椎にかかる負担が特に大きい
- その結果ランナー特有のランニング障害である足底腱膜炎や着地衝撃による足底での溶血による貧血、シンスプリント、腸脛靱帯炎が起こりやすくなる
- 他に関節軟骨の損傷や半月板損傷、椎間板障害等も起こりやすくなる
- 下りでは大腿四頭筋にかかる負担がかなり大きく(遠心性収縮:筋肉自体は伸ばされながら収縮する)、損傷の危険性が高い
- 特に筋力が十分についていないランナーの場合には一度に大きな損傷となることがある
- 平地よりもスピードが出てしまうのは当然であり、仕方がない面もあるが、うまくコントロールすることが重要である
- 怖がって後傾(重心が後方)になると着地時にブレーキがかかってしまい、負担がさらに増える
【対策】
- 理想的には地面に垂直のやや前傾姿勢で遠くを見る
- トレイルでは木につかまったり、くぼみに着地することでスピードを殺すことができる
- 初めは長く急な下りでの練習を避け、短く緩やかな下りで練習する
- 下りっぱなしのコースよりもアップダウンのあるコースのほうがコントロールしやすい
- 歩幅は大きいよりも小さいほうが衝撃が少なくなる
- 腕振りを素早くすることでピッチが速くなる(小股になる)
B) プール
→夏=海やプールは定番ですが、マラソン練習にもオススメです。
トライアスロンではないですが、ランニング後の火照った身体のクーリング効果とゆっくりと泳ぐことで疲労軽減効果も期待できます。
サイクリングなどと組み合わせるクロストレーニングとしてもいいですね。
C) 時短トレーニング
→暑い時間帯を避けられない場合には気温を下げることは不可能ですので、帽子などのクーリングアイテムを使ったり、大きな血管の周囲を氷で冷やしたり、水をかぶりながらトレーニングをしたりと色々な方法があります。
それらを組み合わせることも肝心ですが、暑さにさらされている時間を短くしてしまうというものです。
暑い中での長時間の練習は効率が悪く、疲労も残りやすく、熱中症のリスクも高くなります。
自分も取り入れているオススメは筋トレ→(ショート)インターバル→筋トレというメニューです。
インターバルの時間(距離、休息時間、本数)を調整すれば30分あればできてしまう優れものです。
ランナーによっては合う合わないがありますので、必要な部分を取り入れていただき、自分に合った独自のトレーニングを組み立てて頂けますと幸いです!
うまく頭を使ってこの時期を乗り越え、結果を出していきましょう!!
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【ライター】諏訪通久
http://www.organiq.jp/blog/?p=273