オルガニックアンバサダーのドクターランナー諏訪です。
初回ブログにつき、突然の質問をさせていただきました。
明快に即答できるランナーの皆様はとても素晴らしいです!!
近年のランニングブームによるランニング人口の増加とともにランニング障害で悩むランナーも相対的に多くなりました。
そのためランニング関連の雑誌やネットでも取り上げられることが増え、関心が高まっているのは事実です。
ただ実際問題として、私も含めたランナーは練習方法の記事(これをやれば速くなれるなど)により興味があり、多くのランナーの回答は下記に類似すると思います。
なんとなく知っているけど、詳しくはと聞かれると、、、
自分はケガをしないから大丈夫
ケガをしてから勉強しようと思う
そもそも興味がない
私はスポーツ整形外科医をしていることもあり、普段からランニング障害に悩むランナーを多く診察しています。
病院を受診しているという時点で痛みなどの症状が出ており、程度の差はあれ“走ることへの支障”があるということです。
ランニングを始めたばかりのランナーから福岡国際マラソンやびわ湖毎日マラソンなどの国際陸上競技連盟ゴールドラベルの大会で記録を狙うシリアスランナーまでレベルを問わず“速くなりたい”という気持ちは少なからずあると思います。
ランニングエコノミーに関する研究も進んでおり、適正フォームへの修正や時短トレーニングなど効率的に速くなる方法はいくつかありますが、楽に簡単に速くなる方法はなかなかありません。
ランナーのレベルや価値観によってランニングの優先順位は異なりますが、それぞれのライフスタイルの中で時間を作って、いろいろな自己犠牲のもとに“努力”していると思います。
私はそのようなランナーの皆様の努力を無駄にせず、何歳になってもケガなく楽しみながらランニングができるようにというのが私の願いです。
一度ケガをしてしまうと、練習ができなかったり、目標としていた大会に出られなかったりして、モチベーションが下がってしまい、走ることをやめてしまうランナーも多くいます。
そこで何よりも大事なのは【予防】であり、ケガをしてしまってからでは遅いということです!
そのためにはランニング障害がどの様なものであるか、そうならないためにはどうしたらいいかという知識を持つということが重要です!
ここからは総論的な内容です。
そもそもランニング障害は、“走ることにより生じる障害のこと”であり、人間は2本の脚を使って走りますので、当然ですが腰部以下への障害が大半を占めます。
上から腰、股関節、大腿、膝関節、下腿、足関節、足とあらゆる場所に起こります。
ランナー特有の有名なものとしては以下が挙げられます。
腸脛靱帯炎(ランナー膝)
大腿骨・下腿骨・中足骨疲労骨折
シンスプリント
アキレス腱(周囲)炎
足底筋膜炎
雑誌等にもよく紹介されていますので、ランナーの皆様にはお馴染みかもしれません。
しかし、これはあくまで代表的なもので整形外科的なものでもまだまだたくさんあります。
“整形外科的な”という表現をあえて使ったのは、ランニング障害としてはあまり認識されていない“内科的なもの”があるからです。
先程も書きましたが、筋肉・腱・靱帯などの整形外科的なものは痛みなどの自覚症状がありますが、内科的なものは自覚症状が出づらいです。
良くも悪くも練習ができてしまうことも多く、病気であるという認識がないので、病院を受診することも稀です。
それ故に診断が難しく、長期的なパフォーマンスの低下につながるのでとても厄介です。
なんとなく調子が悪い
いつもできていた練習がこなせない、もしくはきつい
疲労感が強い
練習をしたい気持ちになれない
1つでも近い症状があったり、心配な点があれば病院で相談してみたり、採血検査をしてみるといいと思います。
しっかり練習しているのにタイムが伸びないシリアスランナーや女性ランナーの方は特に注意が必要です。
貧血
オーバートレーニング症候群
月経異常
食行動異常
【なんとなく変だな…、もしかしたら】という曖昧な気持ちを自覚して、少しの勇気を持つことがとても大事です!
この記事が長いトンネルから抜け出す光となるランナーもいるはずです。
私自身も様々なランニング障害を経験してきましたので、それを活かしながら同じような経験を皆様にして欲しくないという強い気持ちのもと色々な記事を書いていきたいと思います。
ちなみに私は現在も貧血の治療をしながらマラソンをしています。
『いくつになっても、ケガなく、楽しく、記録更新!?』を合言葉に皆様と一緒に頑張っていきたいと思います!!!
オルガニックとともに…