オルガニックアンバサダーの中尾晴実です。
マスターズ陸上をこよなく愛するW50カテゴリー、主にハードル、混成競技を専門としてます。
今回は新豊洲ランニングスタジアムにてマスターズ練習会が開催されましたのでレポートをさせていただきます。
大盛況に終わった前回のマスターズ技術セミナー。
その中で専門種目に特化した練習会をやって欲しいとの声があがり、今年法人化したアクセルトラッククラブ主催でマスターズスタート練習会が行われました。
場所は新豊洲ランニングスタジアム。木の香りがほんのりと、パワースポットと言っていいくらい大好きなスタイリッシュな競技場です。
メイン講師はアクセルトラッククラブ草野コーチ。
草野コーチは100m自己ベスト10秒33、2015年全日本実業団選手権100m優勝者。
素晴らしいコーチのもとスタート練習会が始りました。
私は司会進行、サポート役です。
最初に資料が配られました。
「マスターズ陸上スタートテクニック」
本日のスタートポイント。前傾しない、倒れこみをしない、爪先を擦らない。
ん?スタートって前傾もするし、倒れこむし、爪先を擦る人もいる!!
と、面白い切り口から入り、2001年のスタート時の写真と2017年のスタートの写真と比較しながらの説明。確かに2001年時の世界のトップアスリートのスタートは低い!低く低く加速をしていきます。
時代によって随分違うと実感します。
スピートスケートの世界でも同じことが言えるのかな?と今回の平昌オリンピックの500m金メダリスト小平さんのフォームもみて「ピン!」ときました。
ソチまでの小平さんの滑り(フォーム)は低い姿勢が特徴でした。
その後、オランダに渡りオランダのコーチに
「もっと上体を起こした方がいい」と言われたそうです。
上体を起こすことで脚の可動域が広がり、脚を大きく回すことができる。
それが結果スピードアップにつながる。
しかし彼女も今までの理論を真っ向否定されゼロから動きを変えたことによりかなり苦労されたようです。
そのような状況で小平さんの凄さは自分でとことん悩み、変化を怖がらずに考えそして「究極のフォーム」を手に入れました。
そして更に腰の角度(骨盤の強化)を変え、今回の平昌にて金メダルを獲得することができました。
草野コーチが教えてるスタートも現在私の目指しているスタートもまさに小平さんと同じ考えでとても勉強になります。
氷上でも陸上でも身体の仕組みを考えると共通する動きになるものだとテレビで応援しながら何度も放送される金メダルレースをそんな思いで観ております。
違うスポーツからも学ぶことがとても多いです。
100人いれば骨盤の角度も足首の角度も、スタートの仕方も人それぞれです。
「何が正しい」のではなく「どれも正しい」
「どれが正解?」ではなく「どれも正解」
だから、学べることは楽しい。
失敗したとしても様々なことにチャレンジし続けることができることが大切で、沢山の引き出しがあったほうが、困ったときにきっと自分を助けてくれると思います。
年齢によって筋力も変化するし身体もどんどん変わる。
変わることを受け入れて、そしてきちんと身体の声を聞いてあげる。
マスターズ練習会に参加してくれた仲間から「この走りにしたらアキレス腱が痛くなくなった」「スタートに無駄な力をつかわなくてすみそう」とかの声をきくとサポートの立場でも心から嬉しくなります。
120%全力の指導をしてくれた草野コーチに感謝です。
ご参加の皆さんもありがとうございました。
そしてこれからも誰かが幸せになれるお手伝いをしていきたいと思ってます。